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2007/11/14 (Wed) 23:08
Special Life

Special Life Special Life
Kaito (2004/01/01)
Kompakt Germany

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Respect to the Distance

Kaito、Tread、Quadra等、複数の名義を持つアーティストHiroshi Watanabe。どの名義も浮遊感のある音響空間と幻想的とも言えるシンセ音が作品内に存在しており、多くの人が彼の創る音に虜にされている。今やドイツの大御所レーベル・Kompaktを中心に世界を渡って活躍している日本人のコンポーザーの1人だ。
Hiroshi Watanabeが多くの人を虜にさせるのは彼のどの作品にも存在している幻想的なメロディーセンスなのではないだろうか。彼は作品のコンセプトによって複数のアーティスト名義を使い分けているのだが、異なるコンセプトによって作られた作品の中にも幻想的で叙情的なメロディーワークが見え隠れしている。彼の卓越したシンセ音はテクノの硬質的なリズム隊に決して埋もれることがなく、かといって楽曲のコンセプトを崩すこともなくリスナーを自然に包み込んでくれる。僕自身彼の作品世界に何度も泣かされながら埋没したことがある。

僕がとりわけHiroshi Watanabeのアーティスト名義の中で気に入っているのは、美しく壮大な展開を見せる楽曲が多いKaito名義の作品だ。テクノ・ダンストラックというとバキバキとした硬質系のリズムに身を任せてガンガン踊る感じの楽曲が多いように思われるが、Kaito名義によって作られた音はそんな躍動感溢れるパワフルな世界から一歩身を引いている、リズムに身を任せるのではなく耳に聴こえてくる幻想的なメロディーに身を任せる楽曲が多い。今回紹介している作品「Special Life」もテクノ本来の人を躍らせるような心地よさを控えめに、Hiroshi Watanabeらしい美しさを前面に押したダンストラックとリスニングトラックを良い塩梅で両立させている。徐々に盛り上がりを見せるリズム隊とそれを優しく包み込むシンセ音。特にメロディーは叙情的で切ないものが多く、聴いていると機械音の中にも人間らしい優しさが感じられる。これはHiroshi Watanabeの人間性が楽曲の中に自然と現れているのではないだろうか。そしてこの音は彼だからこそ作ることが出来る音なのだろう。

作品をリリースする毎に洗練され、輝きを失わないHiroshi Watanabeの世界観。これからも彼の作品を聴いて、彼の活躍に期待したいと思う。

文章・川端星仕

関連リンク(MySpace内でのHiroshi Watanabeのページです。彼の楽曲が視聴できます。)
http://www.myspace.com/hiroshiwatanabemusic

2007/11/06 (Tue) 03:00
起動戦士ZガンダムIII 〜星の鼓動は愛〜

劇場版Zガンダム三部作の最終章、星の鼓動は愛。

機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛- 機動戦士ZガンダムIII -星の鼓動は愛-
飛田展男、池田秀一 他 (2006/08/25)
バンダイビジュアル

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TV版とラストシーンで迎える主人公の顛末が変わっていることで話題があった。
これについて、どういう話があるのか、富野監督がどういっているかは知らないし、この際、考慮に入れない。

ただ、良い作品であった。力が体の中から溢れ出てくるような感覚を、感じさせてくれた。
この頃の富野作品は、以前の殺しのような断ち切るという要素よりも、愛のような繋がるイメージのものに変わってきているように思える。
劇場版ZもTVとはラストシーン以外はほとんど展開は変わらず、死んでいったものたちは死に、生き残ったものたちはそのまま生き残った。変わったのは結末だけである。
それを変えたのは、意識ではないか。監督の意識、主人公カミーユの意識、死んでいった者たちの次に手渡す意識の違いが展開が変わらない作品の結末を変えた。
それをもう少し具体的にいうなら、鼓動を感じられるたかどうか。感じられた者たちが、意識を変えていく。
命の鼓動。星の鼓動。心臓を脈打つ音。心のリズム。
それを肌で、すぐ傍でリアルに感じられることが大切なことだったのではないだろうか。

Zガンダムは本来交わることのないような、ねっとりとした情念が渦巻く物語だ。登場人物たちは理性で動くというより心を捉えて離さない、こびり付いた粘着質の情念で動く。
そこに妥協点なんかは存在しない。まるで解り合うことができないように、遠く感じる。でもそんな果てしない距離も、体が近づくことによって、距離を溶かしていくことができる。

脈打つ鼓動が、ありのままの相手を近く感じさせてくれる。

(あくまで三部作三作目のみを対象としています。)

                               (文・辻智之)

2007/10/14 (Sun) 21:15
古田敦也引退

東京ヤクルトスワローズの古田敦也が引退した。
兼任していた監督も同時に辞任するようだ。
僕は2004年シーズンのプロ野球のストライキの
時の選手側として交渉役の彼を思い出す。

初めての試合のストライキが成立した時
僕は大学の友人と京都市内にある丸太町通り、
東大路通りにある電気屋だったか、
食堂だったのかは覚えていないのだけど
夕方の7時のNHKのニュースで
プロ野球がストライキに入ること、
そして、古田がそれまで見たことがないような
厳しい表情をしていたのを
鮮明に思い出す。

多くの人が2004年のそのシーズンに
スーツ姿で交渉し、その後、試合に出場し
大丈夫だろうかと思ったはずだ。

神宮での引退セレモニーでの彼は
本当に良い表情をしていたと思う。
これから、彼はどのように
プロ野球に関わっていくのか楽しみな人々は
多いだろう。

          (文、写真 北村知史)

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(野球体育博物館にて撮影)

テーマ : 東京ヤクルトスワローズ - ジャンル : スポーツ

2007/09/30 (Sun) 20:14
18,Oct,2007 -Assembly hour-

対談 石川雅之(マンガ家)× 幸村誠(マンガ家)
<描くこと>が世界を創る

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http://www.kyoto-seika.ac.jp/assembly/index.html

京都精華大学では1968年の創立以来「アセンブリーアワー」という講演会を開いています。アセンブリーアワーとは「集会の時間」という意味で、様々な世界の一線で活躍する方々を講師に迎え、そのときの「旬のテーマ」・「旬の人」をコンセプトに時代の核心に迫るテーマで講演会を開いてきました。
これまでにアセンブリーアワーでは在学生・老若男女問わず多くの方々が参加し、講師の方々の話に熱心に耳を傾けてきました。僕も今年に入学して以来スケジュールが合う限りアセンブリーアワーに参加しているのですが、いつも多くの方々が講演をする場所の前で列を組んで待っていて驚きます。(講師としてマイケル・アリアスさんが来られたときは講演場所からずいぶん長い、文字通り長蛇の列ができていました。)

そんなアセンブリアワー、2007年度後期最初の講演から長蛇の列になること間違いなしの方々がやってきます。
アニメ化が決定され、大ヒット中の漫画「もやしもん」の作者石川雅之氏と、名作と呼ばれ多くの漫画好きから愛されている作品「プラネテス」の作者幸村誠氏です。
<描くこと>が世界を創るというイベントのタイトルから、おそらく漫画に関する技術的な話や制作に対する姿勢等漫画が中心の話になると思われます。漫画が好きな方・2人の作品が好きな方はもちろん、クリエイターとしてどんな姿勢で作品を作り出しているのか興味のある方はこの機会に行ってみてはどうでしょうか?。
場所、日時など詳しい情報はリンク先にてどうぞ。


・・・今からサイン書いてもらうようにもやしもん買わなければ(笑)
(文章・川端星仕)

2007/09/18 (Tue) 17:31
悪戯王子と猫の物語

悪戯王子と猫の物語 悪戯王子と猫の物語
森 博嗣 (2006/03/15)
講談社

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秋の夜長を過ごすお供にどうですか?。森博嗣さんによる「大人の絵本」です。

森博嗣さんの文章を最後まで読むのは今作が初めてなのですが、時間をかけることなくさっくりと読了することが出来ました。今まで森博嗣さんの小説を最後まで読んだことが無かったので(たいていの作品は自分にとってとても難解なので途中で諦めてしまいます…。)読む前は緊張していたのですが、「大人のための絵本」と銘が打たれていてしかも全編に渡ってささきすばる氏の感じの良いイラストがあったので、あまり読書が好きでない自分でも気持ちよく読めることが出来ました。で、その内容なのですが


>一度しか読むことができない物語を旅する悪戯王子と猫。彼らが出逢う20の物語は、ときには優しくときには残酷、ロマンティックでしかもリアリスティック。
>無垢と頽廃を同時に内在する、ささきすばるのイラストと、詩的な森博嗣の文章とが呼応し、次々と展開するイメージ。観念の世界を揺蕩(たゆた)う大人のための絵本。

・僕は、ずいぶんまえに、僕を被った。それから、僕は僕になった。鏡をずっと見つめていると、僕のまえの姿が目の穴の中に残っていることに気付く。そうして、久しぶりに、僕になるまえの僕を思い出すんだ。
(「かぶり」)

一度しか読むことができない物語のはずが、気が付くと自分は何度も読み返してしまいましたw途中まで森博嗣さんの独特な文章に煙を巻かれることも無くはぐらかされることもなく読み進んでいたのですが、1つ1つの物語にはなにかしろその物語のキーとなるような考えさせられる文章があって、その文章の意味を読み解くのにまた読み返して、で次の物語でも同じように読み返して・・・と、文章の魅力にとりつかれては何度も読み返してしまいます。
ささきすばる氏による非常に独特な雰囲気を持ったイラストもまた良いです。ページを開いてイラストを見て、森博嗣さんの文章を読む。この一連の流れがとても気持ちのいい作品でした。

(文章・川端星仕)

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